また始まったぞ。
あたいは毒親育ちだそうだ。
ぜんぜん気が付かなかった。
こんだけ生きてきて、いまさら気付いてしまうと腹が立つな。しかも死んでるし。
しかし、何だ。
理解もできた。笑いのポイントがピッタリだった。
たったそんだけのことかい!
しかしだ。大事なことやろ。
殴られ続けた。幼き日から。
殴られ怒鳴られるのは当然だと思っていた。
おかしかない。
で、あるべきだった。普通に。
普通だった。
ママが好きだった。
愛してくれた。
と、思っていた。
しまいに私ゃあ母を殴った。
母は寝込んだ。
あたいの力のほうが強い、単純なこと。
母は若くして私を産んだが、病弱だった。趣味で。
たまにいるっしょ、病弱が趣味。
で、関係の崩壊の始まりだ。(実際、あたいの力のほうが強過ぎて真剣に寝込んだ、関節を外して)
しかし。死ぬまであたいを拘束し続けるつもりか。
犯罪だ。
報復だ。あたいは。
あたいの友人、異性同性を全てなじる。
私を我がものにしておきたいのだ。
某本で読んだ台詞だ。だいたいこんな。
「あなたのおっしゃる愛とは、相手の全てを飲み込み、自分と相手を寸分違わぬものになさろうとしているのです」
「その実、それは、あなたを愛しているのです」
まさに母はコレじゃねぇか。
あたいが言うがままにならんから、気に入らなかっただけのこっちゃ!
喉に詰まるような愛くるしさを感じるのは何故なんだ。
昔の男に似た、あの。
淋しい。
会いたい。
あたいのことなんざ、かすりもしねえ。
覚えちゃいるもんか、逆に覚えていれば、迷惑な客な感じだろう(笑)
わっはっはー!はははははー!!
シャザーン!
もう見なくなって気楽になっているんだ。
きっとそうだ。
どうせいいんだ。
そんなひとがいたことすら、忘れてるさ!